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読む年表 中国の歴史
« 投稿日:: 1月 28, 2013, 11:42:19 pm »
書名:読む年表 中国の歴史
著者:岡田 英弘
発行所:ワック(株)
発行年月日:2012/3/2
ページ:271頁
定価:1524+税

中国の歴史をまともに読んだことも、勉強したこともなかった。部分部分の知識しかなかった。この本で読んで分かったこと。中国は4000年の歴史でも、5000年の歴史でもないということ。中国人が国として中国を意識したのは日清戦争後のこと。つい最近のこと。史記という歴史が中国の見方を規定してしまっている。天下は徳のある天子が治める。

正統な王朝は1つ。ということで国内が分裂していた時代でもどこかを正統は王朝と言ってきた。モンゴル帝国が中国地方を占領してしまった。それなのに元は中国の王朝だと。女真族(満州)が占領した清国。常に他民族、他地方の有力な部族が支配を続けてきた中国に継続した4000年はなかった。

日本人が考える国、民族という概念を変えて中国を見ないと誤ってしまう。でも中国のような国の方が世界の常識と思った方が良い。また世界史とはモンゴル帝国が起こったあと。それまではそれぞれの国が小さな地域しか見えていなかった。モンゴル帝国はもっともっと研究するとおもしろいことが見えてくるように思う。スペイン、ポルトガル、イギリス(ヨーロッパの端っこの国)が何故世界に君臨したのか?

内陸部はモンゴル帝国、その後の帝国に進出できなかった。仕方がないので海に出て行った。そして海を支配することで強大な国を作った。その原点にモンゴル帝国。また世界制覇するための方策、策略、戦略をもっていたのもモンゴル帝国。これが現在まで続く覇権主義の原点か?

中国の歴史を年表風に簡潔にまとめてある良書です。