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風をつかまえて
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 06:08:23 pm »
書名:風をつかまえて
著者:高嶋 哲夫
発行所:日本放送協会
発行年月日:2009/3/20
ページ:269頁
定価:1400 円+ 税

北海道の小さな町で、町おこしのために風力発電設備を作ろうということで、町
で唯一の鉄工所にかなり小型の風力発電機を注文する。この鉄工所は家族含めて3
人の小さな会社。息子は家を出ていてどこにいるか判らない。風力発電は外国か
ら輸入して設置しているところは一杯あるが、国産で設置するのは初めて、そん
な噂を聞いて息子が帰ってくる。造船所などで働いていたので、溶接、旋盤、図
面を見方などは出来るようになっていた。

父と息子、娘と一人の従業員で小型の発電機を作る。そして設置。でも台風にこ
の発電機が崩壊、崩壊した鉄骨の下敷きになって娘は片足を失ってしまう。
 町としてはこれで計画は中止する予定。でもこの鉄工所の家族は自分たちの力
で、もう一度、挑戦と設置する場所、環境、構造の設計、見積もりなど一から丈
夫な発電機づくりを目指して動き始める。エコを売り物にしている風力発電の実
態がこの作品を通じてわかる。意欲的な作品。