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江戸三国志
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:03:16 pm »
書名:江戸三国志 吉川英治全集4巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1968/2/20
ページ:506頁
定価:680円

尾州徳川家の七男坊万太郎の邸から、将軍家拝領の「出目洞白の鬼女の面」をまん
まと盗み出したのは、大盗賊日本左衛門。面箱の底には“御成敗ばてれん口書も隠
されていた。その口書によると、関ヶ原の戦いの前年、日本で客死した羅馬の貴族
ピオの遺品「夜光珠の短剣」には、莫大な富と名誉が秘められているという。その
行方をめぐり、万太郎と近侍の相良金吾、ころび伴天連の娘お蝶、日本左右衛門の
手下、丹頂のお粂、隠れキリシタン、高麗村の一族が入り乱れ、武州、甲州、相州
にまたがって展開する。徳川家康が開城する前からあった江戸城からお茶の水への
隠し通路を巡って徳川吉宗なども出て来る。物語の展開が逆転、逆転の連続でつい
つい読み進めてしまう。「鳴戸秘帖」などを彷彿とさせる作品。「出目洞白の鬼女
の面」「夜光珠の短剣」という宝を巡って登場人物がてんやわんやの騒動を繰り広
げる。なかなか面白い。