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天地人
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 06:48:36 pm »
書名:天地人(上)
著者:火坂 雅志
発行所:NHK出版
発行年月日:2008/12/10
ページ:292頁
定価:850円+ 税

書名:天地人(中)
著者:火坂 雅志
発行所:NHK出版
発行年月日:2008/11/15
ページ:333頁
定価:850円+ 税

書名:天地人(下)
著者:火坂 雅志
発行所:NHK出版
発行年月日:2008/11/15
ページ:282頁
定価:850円+ 税

「北越軍談付録 謙信公語類」に『輝虎(謙信)公の曰く。天の時、地の利に叶
い、人の和ともに整いたる大将というは、和漢両朝上古にだも聞こえず。いわん
や、末代なお有るべしとも覚えず。もっとも、この三事整うにおいては、弓矢も
起るべからず、敵対する者もなし』とある。ここから題名の「天地人」となった
ようです。

主人公の直江兼続、少年の頃から才知並ぶ者なく、将来を見込んだ政景夫人の仙
桃院によって、六歳の時に景勝の小姓となる。この時、景勝は十一歳。上杉景勝
の幕臣としてともに謙信亡き後、上杉家を残すことに一身を捧げた武将。その行
動の基本とするところは「義」「愛」。豊臣秀吉が亡くなった後の徳川家康の行
いには「義」はないと、天下分け目の関ヶ原の戦いを企画する。

敗れたのちの行動にも常に「義」で120万石から米沢30万石と大幅に削減されても
家臣をまとめて乗り切る。明治20年代東京の人口が70万人の頃、新潟県は170万人
、いかに新潟県は産業が盛んで多くの人々を養っていたか。これも謙信以降の産
業殖産、日本海航路、北国船、港。そして金山(甲斐の国武田氏より)を保有し
ていた。そこに謙信の経済的基盤があった。それらを一気に失っても米沢の地に
産業を興し、財政改善を行った直江兼続の力は大きい。後年(200年後)上杉鷹山
が出て財政復旧をおこなったが、実は直江兼続の行った事を忠実に守った。こと
によるともいわれている。越後の地はこんな人物を育てる土壌があったのかとい
う気がします。
作者の火坂雅志は新潟出身の人。随分前から郷土の人物を書きたいということで
、10年以上温めていたとか、作者の熱情が直江兼続に引かれているところが、ま
た面白い。第三者的でないところにこの物語を熱くしているように思う。