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大阪シンフォニー
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 04:55:55 pm »
書名:大阪シンフォニー
著者:小田実
発行所:中央公論社
発行年月日:1997/3/7
ページ:419頁
定価:2500 円+税

終戦直後の大阪鶴橋付近の焼け野原を舞台に少年、少女が闇市を自分で作ろうと
立ち上がるというストーリー。1945年8月12日に敗戦が決まっていた。でも14日は
大阪大空襲大勢の犠牲者が出た。その空襲には米軍のビラも一緒に落ちてきた。
それは日本の敗戦を知らせるビラ。最後の空襲となった。その翌日には天皇陛下
の放送で終戦をしった人びと、そんななか14日の空襲で親を失った少年もいた。
孤児になった少年達がMPの物資を元に闇市で金を稼ぎながら、自分たちの闇市を
作ろうと動き出す。のんびりとした筆で、じっくりと心にしみてくるような文体
、ちょっと変わった本です。現在のせわしない世の中に一つの清涼剤を与えてく
れるような気がする。どんな不幸にあってもめげずに生きようとして少年達の生
命力、活力にビックリさせられる。