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したくないことはしない 植草甚一の青春
« 投稿日:: 1月 30, 2014, 06:41:05 pm »
書名:したくないことはしない
   植草甚一の青春
著者:津野海太郎
発行所:新潮社
発行年月日:2009/10/30
ページ:318頁
定価:2200円+税

植草甚一生誕100年(2009)没後30年(2010)を記念して発売された本。ところで植草甚一という人をこの本で初めて知りました。読書家、特に外国の本をひとよりいち早く紹介していた。また映画評論家、「僕は散歩と雑学が好き」ということで東京の下町を散歩を趣味、古本屋(ふるぼんや)の常連、原書を良く集めた。新聞、雑誌はすぐスクラップに。現代情報の時代といわれて久しいけれど、情報の収集、加工の仕方はずっと植草甚一の方が先をいっている。情報の価値を知っている。ITでツールは一杯できたけれど情報を活用、加工を手慣れて使いこなしている人はほとんどいないのではないか?この人にITを使わせると見事に使いこなすのではないか?ITによって情報の価値はどんどん低下してきている。とある人が言っていた。情報の下流化、エントロピーの増大でどんどん混沌としていく情報化社会。どこか間違っていると思う人はいるけれどではどうすれば良いのか?答えることはできない。この植草甚一を学ぶことで何か見えてくるのではないかと思う。津野海太郎という著者前々から気になっている人。下町(日本橋)に生まれ下町を愛して下町に住んだ植草甚一の一生を描いている。ところで銀座が盛況になってきたのは、実は関東大震災後のこと。それまでは場末の寂しい場所だったとか。当然大震災までは日本橋、浅草、深川、本所が賑わっていた。でも大震災で全て0からの出発。それでどんどん銀座に進出していったとか。「銀ブラ」という言葉がありますが、「銀ブラ」とは銀座をぶらぶら散歩するとばかり思っていたのですが、散歩はするのですが、銀座を行ったり来たりしながら何回も何回も散歩する、そして何度も会う人と挨拶したり、親しくなったりすることだととか。藤田嗣二とそんな縁で親しくなったとか。今はそんな「銀ブラ」は出来ないですね。